過去、開催した「防災テックスタートアップカンファレンス」に参画いただいた株式会社Laspy(ラスピー)<https://laspy.net/>。画期的で新しい防災備蓄サービスを提供する株式会社Laspyの代表取締役・藪原 拓人氏に現在の防災業界や自社で提供するサービスや取り組み、そして目指している防災の未来についてお伺いしました。
「防災」を意識せざるを得ない時代へと突入
御社が考える、「防災」業界の今について教えてください。
災害大国といわれている日本では、全国各地で震災や水害などの多くの自然災害が起こっています。また、ここ数年で流行した新型コロナウイルスといった未曾有の「危機」に直面したことにより、暮らしの上で「防災」を意識せざるを得ない状況になってきていると感じています。
御社の創業のきっかけを教えてください。
2020年に発出された緊急事態宣言の際、多くの食糧や衛生用品がまちから消えてしまいました。各家庭での備蓄が行われていない状況を目の当たりにし、「それぞれのコミュニティで必ず3日分の備蓄がある状態をつくれないか」と考えたことが、創業のきっかけです。2021年2月の創業以降、これらのビジョンに賛同してくださる事業協働先や投資家の方が増加している状況です。
インフラの一つに防災備蓄サービスを
具体的なお取り組みについて教えてください。
弊社は専用倉庫スペースを商業施設の一角に設け、災害発生時にオフィステナントに備蓄品を使用していただくサービスを提供しています。導入いただいた事例としては、安田不動産株式会社様と協業し、オフィステナント向けの新しい防災備蓄サービス「THE SOKO錦町」の提供を開始。また、第一生命株式会社様が保有・運用・管理する物件に、防災備蓄のサブスクリプション型サービス「あんしんストック」を導入いただいています。自社の業務スペースを使用することなく防災備蓄が可能で、保存食の消費期限の管理などに追われる必要がなくなることが、導入いただく最大のメリットだと考えています。
目指す「防災」の未来について教えてください。
災害の多い日本で安心して働き、生活をするためには、いざという時のための備えは必需品です。数十年前までは各家庭に備わっていなかったインターネットも、今や生活になくてはならないインフラの一つ。インターネットへ接続するかのように当たり前に防災備蓄をする未来の実現を目指していきたいですね。
また、防災備蓄サービス「あんしんストック」によってオフィステナントや旧居者の災害時の防災機能向上を図り、安心に暮らせる持続可能なまちづくりを推進していきたいです。
スピード感を持った進化を追求していく
「防災テック・気象テックカンファレンス2023」参加への想いがありましたらお聞かせください。
弊社はテクノロジーを駆使した防災サービスではありませんので、「防災テック・気象テックカンファレンス2023」に参加される他の企業様と系統が違っています。また、これまでになかった新しいサービスということもあり、水面下で進んではいながらも公表できない事例も多数あるような状況です。とはいえ、「防災テック・気象テックカンファレンス2023」では昨年参加からの1年間でのスタートアップとしての進化をお見せできるように、サービスの拡大を進めていきます。